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アップデート情報(2024/05/15)

TeX関係のパッケージ類を一斉にアップデートしました.主な変更点は,欧文フォントの設定方法をfontspecに変更したことです(その他,パッケージごとに固有の変更・追加もあります). 電気学会研究会パッケージ : LTj v1e プレゼンテーションスライド作成用パッケージ : LTj v1n InkscapeでTeXを用いた数式入力 日本産業技術教育学会用パッケージ : LTj v1c いずれもfontspec v2.9e 2024-05-11に対応したluatex-ja 20240514.0(CTANのWeb siteから手動でダウンロードして適用)での動作を確認済みです.luatexjaの最新版がtlmgrでアップデートできるようになるにはもう少し時間(多分1日くらい)が必要と思います.

Inkscapeで実体配線図

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2024-05-04 Update :EIC102及びEIC801のファイルを更新,部品は別ファイルに移行 実体配線図の作成に Fritzing を使われている人も多いと思います.むしろ,Fritzing一択のような雰囲気があります.ですが,私自身はFritzingが登場する以前から EazyDraw で実体配線図を作成していました(例えば, BD4066 の 実体配線図 ).ドローツールを Inkscape に移行してからは,実体配線図の作成もInkscapeに移行しました. Fritzingが主流の現在需要はほとんどないと思いますが,EIC-801(新タイプのE-CALL 165401020E ),EIC-102,秋月電子B基板の2倍スケールのInkscapeファイルと5%級1/4Wカーボン抵抗と1%級1/4W金皮抵抗(それぞれE24系列1Ω〜9.1MΩ)の2倍スケールInkscapeファイル及び主要部品の2倍スケールInkscapeを こちらで公開 します. 提供するInkscapeファイルのライセンスは CC BY-NC-SA 4.0 または文化庁 自由利用マーク「学校教育OK」 です.授業の過程で使用する場合,論文原稿やプレゼンテーション,報告書,レポート等利用形態によりライセンスの表示が適当でない場合については,それらのドキュメントでのライセンス表示は不要とします. EIC-801,ブレッドボード用部品,カーボン抵抗及び部品配置サンプルの画像を以下に示します: 部品ファイルに配置しているマイコンボードは 秋月電子のRP2040ボード です(これも2倍スケール). ブレッドボードはロックしたレイヤー1に配置してあり, 部品は部品ファイルからコピーして レイヤー2に配置 します .ブレッドボードの向きを逆にしたい時は,レイヤー1のロックを外してブレッドボードを2回90度回転し,改めてレイヤー1をロックします.抵抗は自分で作成せずとも,抵抗のInkscapeファイルから該当のものをコピーしてペーストすればOKです.グリッドはインチピッチで設定してあり,各部品はインチピッチの見えない長方形で囲われています.400%程度にズームしておけば正確に配置可能ですし,それでもうまく配置できない場合は直接図形左上の座標値をインチピッチで指定します. レイヤー2にはブレッドボ

秋月電子のRP2040マイコンボードでCircuitPython

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秋月電子通商 はオリジナルのマイコンボードを各種製造販売していますが, Raspberry PiのRP2040を用いたマイコンボード (以下,AE-RP2040)もあります.本家の Raspberry Pi Pico (以下,Pico)はC/C++,MicroPythonまたは CircuitPython でプログラミングできるのですが,AE-RP2040がCircuitPythonで動かせるかどうかは情報があまりなかったので,自分で試してみることにしました. CircuitPythonのPicoのページ から.UF2ファイルをダウンロードします. AE-RP2040のBOOTボタンを押し,そのままの状態でPCと接続します.無事接続できるとPC上に“RPI-RP2”というドライブが出現します.RPI-RP2がPCに認識されたらBOOTボタンから手を離してOKです. ダウンロードした.UF2ファイル(adafruit-circuitpython-raspberry_pi_pico-〇〇-△.□.×.uf2)をRPI-RP2にドラッグ&ドロップします:本記事執筆時点のCircuitPythonは9.0.4 しばらくしてRPI-RP2が消え“CIRCUITPY”というドライブが出現したら,CircuitPythonのインストールは成功です. もしうまくインストールができない場合や,使用中のCIRCUITPYドライブの挙動がおかしくインストールし直しをしたい場合は, こちらのページ にある“flush_nuke.uf2”をダウンロードしてAE-RP2040に書き込み(BOOTボタンを押しながらPCに接続して,RPI-RP2ドライブにDrag&Drop)消去してからCircuitPythonの.uf2ファイルを再インストールします. ThonnyのREPLからboardモジュールのピンを調べてみると次のようになりました: >>> import board >>> dir(board) ['__class__', '__name__', 'A0', 'A1', 'A2', 'A3', 'GP0', 'GP1'

Robo Figure Skating

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  県教委主催の高校生を対象としたプログラミング講座を夏休みに担当させていただいていますが,今年の開催に備えてロボットの回路と基板の設計変更をやっています. プログラミングのお題はオリジナル競技の“ Robo Figure Skating ”.上の写真に示す2輪走行ロボットを使い,フィギュアスケートのような3分間の走行演技をしてください,というものです.リンクの広さは3.6m×2.7m,6畳間と同じです.走行だけでなく,NeoPixelを使った光の演技も可能です. ハードウェアは毎年変更になっていて,マイコンボードは昨年からSeeed XIAO RP2040になり,今年は慣性計測装置(IMU)がSTマイクロのLSM6DS3TR-C(加速度+ジャイロ)に変更になります.上の写真は昨年度のバージョンで,XIAO RP2040 + Bosch BNO055(加速度+ジャイロ+磁気)です. 回路図は↑.モータドライバのTB6612はモータ電源とロジック電源が内部で分離されているのですが,SAMD21/51やRP2040はモータが回転し始めるとリセット(おそらくブラウンアウトリセット)がかかってしまうというトラブルに遭遇しましたので,フォトカプラで完全絶縁をしています.micro:bitのときはそういうことはなかったのですが... オプションで超音波距離センサ( 3Vで動作できるタイプのHC-SR04 1 )を接続できるようにしてあり,中学校技術の教科書にあるお掃除ロボットの走行も可能です. 基板パターンはこんな感じです↓ IMUを基板中心に置き,それがRFSロボットの車軸中心上に来るようにしています.またXIAO RP2040は中心軸から少し左に寄せていますが,これはNeoPixelが中心軸に来るようにするためです. 1 データシートによるとGPIO方式での動作時はR4とR5がNCになっていてそれがデフォルトなのだけど,秋月電子の写真ではどちらも何某かの抵抗が接続されている.そんな動作モードはないんだけどなぁ...

故郷は地球

古川聡さんに関するNHKのニュース標題「 帰還した古川宇宙飛行士『自分の故郷は地球』宇宙滞在振り返る 」(リンク先のNHKニュースはしばらくしたらアクセスできなくなると思います)を見て想い起こしたのがウルトラマンの「故郷は地球」. ジャミラぢゃないよね?>古川さん 【追記】シルバー仮面の主題歌にもあったよな,「故郷は地球」

マルツ@大学生協

年度末で予算が少し残っていたので,生協に行ってみた.マルツ取扱いの部品等を少し置いているということだったので,どんなものがあるか偵察も兼ねて. 校費カウンターの前に幅1mくらいのコーナーがあって,そこに抵抗,LED,トランジスタ,555(何故かバイポーラとCMOSの両方),ピンソケット,ピンヘッダ,ブレッドボード,ジャンパワイヤ,はんだごて,きっとすぐに刃がなまってしまうであろう安物のニッパーとラジオペンチ(100円ショップなどで売られているものとほぼ同じ)などがあった. 抵抗は種類が少ないがKOAの100本パックで,これは💮.トランジスタはKSA1015とKSA1815の2種類なんだけど,うーーん.ニッパーとラジオペンチは少々高くても一生モノ 1 のHOZAN N-4-125とP-15-125にしておいてほしいかなぁ. としばらく眺めて, ブレッドボード(E-CALL 165401020E)と1.5Vブザー5個を買い求めた.カウンタの人とは 「部品小さいので,取皿のようなのを用意しておくよいいよ」 「植木鉢の皿のようなもの?」 「そうそう,実際に部品屋ではそういうのに入れてレジに持っていくの」 と話を交わしてきた.そのうちに置かれるかしら. 1 うちでは40年以上前に買ったN-5-125を現役で使っている

手書き風フォントで数式(その2)

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【2024-05-14 Update】パッケージ名がLeteSansMathに変更になりました 手書き風フォントで数式を書くことについて 以前紹介した .当該記事では,YOzkraBN_MとFira Mathを組み合わせた例をあげてみた. TeX Live 2024が公開されてすぐ,新しくCTANにLato Mathというパッケージが登録された(5月13日に LeteSansMathという新パッケージ名であらためて登録 された).Fira Mathとはもちろん異なる字形だが,こちらも手書き風フォント(YOzkraBN_M)と組み合わせてそれらしい数式を書くことができる.何といっても,unicode-math上で使えるシンボルの数がFira Mathの倍以上(Fira Math: 1068 vs LeteSansMath: 2329)ある.そこまで使うことはないと思うけど(^^; 試しに前回記事のソースを流用して見比べてみた: 積分記号はLeteSansMathの方が個人的には好きかも.