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実験実習用低周波正弦波信号源 LSG84A

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以前検討していた低周波信号源 の実機です. 回路図( PDFファイル ) 基板概観( KiCADファイル ) ユニクラフト に直接発注可能な基板データ(zip圧縮ファイル)は こちら . 実機では部品棚で朽ち果てるだけの運命だった16F84Aを使いました.新造される方は16F54の方が安価に入手できます. またR2R DACは現在4610X-R2R-103LFの方が容易に入手可能です( マルツ , DigiKey , Mouser ). 出力レベルを調整するボリュームの端子と基板との接続は,普通にビニル被覆電線やスズメッキ線でも良いのですが,0Ωジャンパ抵抗を使いました. ソース及びHEXファイルは以下のとおりです.ただし16F54版はコンパイルまでは済ませていますが,実機検証はしていませんのでご注意ください. 16F84A版: xc8ソースファイル , HEXファイル 16F54版: xc8ソースファイル , HEXファイル KiCadファイル,Cソース及びHEXファイルのライセンスは CC BY-NC-SA 4.0 International です. 50Ω負荷に1kHz,2Vppを出力している時の信号波形とFFT結果です.高調波,スプリアスとも-53dBc以下に抑圧できており,実習用としては十分な信号純度があります. 実機は10台製造し,5台単位でA4サイズのファイルケース(40mm厚)に収納して容易に運搬輸送できるようにしました.信号ケーブルは同軸ケーブルではなく,シールド線にしています. 書誌情報 武藤浩二,“1チップマイコンを用いた実験実習用低周波正弦波信号発生器”,日本産業技術教育学会 第68回全国大会(奈良),2C41,Aug. 2025 

実験用低周波発振器の予備検討

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実機は こちら . 2025-03-04:記述を一部修正 出先でトランジスタ増幅回路の実習をさせようと思ったら,低周波発振器がなくて往生しました.ネット上ではXR2206のファンクションジェネレータキットが1000円前後で売られているようですが, 買って作った人のblogに掲載された波形写真とかを見てみると何かおかしい感じがします.オシロで波形を見て「これは正弦波ではない」とわかるようなのはさすがに使うことができません.そこで手軽に持ち運びできる小型の低周波発振回路を検討してみました. 4〜5台は作らないといけないので,簡単で装置間の個体差がないことが望ましいです.およそ次の仕様が満たせれば良いものとします: 周波数:1000Hz / 400Hzの2波切り替え(出先の実習ではf特を測る時間余裕がないため) 出力レベル:10mVpp〜4Vpp程度に可変可能 出力インピーダンス:50Ω 歪み率:1%以下 スプリアス:全域で最大出力に対し–40dBc以下 この程度であれば,PICマイコンから正弦波データを出力してDA変換すれば良さそうです.部品棚の肥やしになっているPIC16F84Aが10個はありますので,朽ち果てさせずに使うことにします. 回路図です.20MHz水晶振動子でクロックを作ります.計測用の発振回路ですので,INTOSCを持つPICマイコンを使用する場合でも周波数の精度や安定性を考えるとクロック源は水晶発振回路の方が望ましいと考えます.PORTBから8bitの正弦波データを出力してR-2R DACでアナログ信号に戻し,遮断周波数2kHzのLPFに通します.R-2RにはBOURNSの集合抵抗4310R-R2R-103LF(これは7〜8年前に買ったもの)を用いましたが,4610X-R2R-103LFの方が今は安く買えるみたいです(Digi-KeyやMouser等にある).予備検討では実装していませんが,LPFの後段にレベル調整とバッファを配置する予定です.オペアンプは入出力rail-to-railのものを使用します.LPFの遮断周波数を2kHzと高めに設定しているのは,1kHzと400Hzで出力レベルになるべく差を持たせないためです.正弦波データは64倍のオーバーサンプリングとするので,この遮断周波数でも問題ありません.またLPFの5.1kΩは,設計値15kΩに対...

束ねた電線の通電過熱を模擬実験する装置

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  束ねた電線(テーブルタップやコードリール,電ドラ)に大電流を流すと,過熱して例えば上の写真のように電線被覆が融けて火災等の事故につながります.写真の電ドラは,大学のゴミ捨て場に廃棄されていたものを調べたところ通電過熱の事故を起こしたと推定される痕跡があったものです(おそらく,大学祭でリールにコードを巻いたままホットプレートか何か―もしかするとホットプレートと電気ポットの同時―を使ったのだと思われます). 教科書には束ねた電線が通電時に過熱している様子をサーモグラフィーで撮影した写真が掲載されていますが,わかるのは表面だけです.でも本当に知りたいのは,束ねた電線の内部がどう温度上昇するかです.そこで,これを模擬実験する装置を学生さんと一緒に開発しました(2019年度卒業論文). 一般的な1500 W,5 m長のテーブルタップのコードの抵抗は0.0775 Ω@20 ℃です.ここに15 Aの電流を流すと,コード部分での電力消費(ジュール熱に変換される)は17.4 W となります.テーブルタップは延ばして使うのが基本ですので,通常はコード全体でこの熱を放出するわけですが,束ねて使うと束ねた部分の内部にこの熱がこもってしまい温度上昇します.温度上昇すると抵抗値が大きくなりますので更に発熱量が増えて温度上昇に拍車がかかります. 模擬実験装置は,この状況を「直線配置した4本の抵抗」と「束ねた4本の抵抗」で再現してそれぞれの温度上昇を計測するものです.12 V電源,36 Ω×4 本 = 144 Ωで1 Wの電力消費の状況を作り出しています.  回路図とプログラムのアクティビティ図(簡易版)です.温度検出には薄型のサーミスタを用いました.卒論ではArduino互換のAdafruit Metro Mini328を用いましたが,下の装置写真及びデモ動画ではArduino Nano Everyにしています.今だったらSeeeduino XIAO SAMD21 or RP2040でCircuitPython,液晶ディスプレイもI2C接続タイプにするでしょうね.もしくは,micro:bitを用いてホストPCのターミナル(シリアル)画面に表示させるのが簡単かもしれません. 模擬実験装置の写真です.まずは測定開始前.サーミスタの自己発熱がありますので,気温より高めの温度表示に...

トラッキング現象の模擬実験装置

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トラッキング現象はNITEや各地の消防がYouTube等の動画サイトに映像を提供してくれています.確かに提示教材としていいのですが,所詮は画面の向こうの世界です.目の前で起こる体験に勝るものはない,ということで2017年度の卒業論文で学生さんと一緒に開発しました. 本装置では1/4W 2.2kΩの炭素被膜抵抗に商用電源を印加し, 螺旋状に切られた抵抗体の線間で発生するトラッキング現象を用いています.下記の写真が抵抗の取り付け状況とコンセントへの挿し込み状況です.抵抗は,ラジオペンチを使ってリード線を栓刃に1回巻き付けます.ホコリの代用として医療用の脱脂綿を用いています.化繊や動物性(たとえば絹)は特有の不快な燃焼臭があり,NGです.木綿も燃焼臭がありますが,化繊や動物性ほど不快ではありません. 実演の動画です:   日本産業技術教育学会第61回全国大会で発表した際のスライド資料は こちら です.手元スイッチは生徒さんに通電してもらうためのギミックです. 部品表は こちら . どこかの建築現場から耐火石膏ボード(壁用)の端材をもらうことができればいいのですが,実機では「彩玉ボード」というソフトセラミックの彫刻板(美術の教材会社で取り扱っているかもしれませんし,ネット通販で買うこともできます.サムホールサイズの12 mm厚です.)を用いました.石膏の彫刻板は「燃える」ので,本装置では使えません.