道路交通信号のプログラミング教材
中学校技術の内容「D 情報の技術」で扱う計測・制御のプログラミング教材の一つとして,道路交通信号(押ボタン式+感知式)を2021年度に開発しました.附属中学校との共同研究です.
基板上にT字路交差点(写真の水平方向が交通量の多い幹線道,垂直方向が交通量の少ない市町村道と見立てています)を描画し,その交差点の道路交通信号(車道用,歩行者用)をLED実装しています.
サンプル動画です:
micro:bit V1及びV2のどちらでも動作します.プログラミング言語はPythonです.Makecode Blocklyでもプログラミングできると思います(未検証).
一度に全部の信号を考えるのは難しいと思いますので,(片方の)歩行者用→(片方の)車道用→(片方の)歩行者+車道→全体→押しボタン式→感知式と順を追って実習していくのが良いと思います.
超音波センサを取り付けるゲートは,トイレットペーパの芯と割箸で安直に作りました.トイレットペーパの芯は,立てた際に重心が低くなるようシリコンシーラントを下から1cm程度のところに2cm程度の厚みで充填しています.また最下部にハサミで切り込みを入れ,ここに輪ゴムを引っ掛けて上部で割箸を止めるようにしています.
問題点は, 使用した超音波距離センサRCWL-1601にはI2C接続のバージョンもあるということです.調達する際に間違えないようにしなければいけません.「Adafruit 4007(ADA-4007)」を調達します.Digi-Key,Mouser,マルツ,共立等で扱っています.
よく知られたHC-SR04は5V動作が標準なので本装置には適用できないのですが,秋月電子で扱っているコレは3V動作を謳っているので利用できるかもしれません.うちでは保有しておらずテストできないので,どなたか人柱を募集します(笑)
回路図(PDF)はこちら.本機ではプリント基板を外注製造しましたが,micro:bit用ブレイクアウトボード(例えば秋月電子のこれ)を用いれば,LEDと抵抗はソルダーレスブレッドボードに実装して使うこともできます.LEDはOptoSupplyの5mm及び3mmの赤・黄緑・黄色のLED(秋月電子で100本袋入で売っている安いもの)を使っています.
Pythonのサンプルコード一式(zip)はこちら.ライセンスはCC BY-NC-SA 4.0 Internationalです.
プリント基板のデータ(KiCAD,zip圧縮)はこちら.P板.comのデザインルールで作成しています.こちらもライセンスはCC BY-NC-SA 4.0 Internationalです.
なお,本研究の成果は紀要論文として公開しています.