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TeX Live 2025\text{\TeX\ Live 2025}が来た!

【2025-03-19】 最新の状況に改訂 TeX Live 2025\text{\TeX\ Live 2025}がリリースされましたが,当初版のLuaHBTeX 1.21.0では積分記号に関する不具合がありました. この不具合は最終的に3月17日にアップデートされたLuaHBTeX 1.22.0(r74669:2025-03-17)で修正されました.  また3月16日にはjlreqのアップデートもありました. このサイトで公開している各パッケージ等の対応は3月16〜19日にかけて完了しました.以下の各ページからどうぞ: 電気学会研究会TeXパッケージ プレゼンテーションスライド作成パッケージ InkscapeでTexTextを用いた数式入力 日本産業技術教育学会九州支部用パッケージ (支部大会要旨集,支部論文集)

XR2206ファンクションジェネレータ

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EXARという半導体メーカがXR2206というファンクションジェネレータICを出していました.先行する類似チップにはICL8038やMAX038というのがありました. 1000円前後でネット通販されているXR2206ファンクションジェネレータのキットがあり,ちょっと気になっていましたので私費で買ってみました(実際にはポイントを使っただけだけど).XR2206は当然EXARのオリジナルではなく, HLF という会社のものでした(本物のセカンドソースなのかしら?) 早速組み立てて,オシロで波形を観測してみました. これ,どう見ても正弦波ではなく,鈍った三角波にしか見えませんよね.この波形では正弦波発振器として失格です.FFTの結果も第3高調波が–26dBc程度,THDに換算すると5%程度になります. 昔秋月電子が出していた XR2206ファンクションジェネレータキット には,正弦波波形調整のための半固定抵抗が付いていましたが,このキットにはそんなものは付いていません. そこで(R4を外して)基板からリード線を引っ張り出し,外部のブレッドボードに置いた波形調整用半固定抵抗に接続してみました.13番・14番ピン(ここにR4が接続されている)に500Ω,15番・16番ピン(基板上ではオープンになっている)に30kΩ(可変端子はGNDに接続)です.詳しくはXR2206のデータシート(Fig.12)か秋月キットのマニュアル回路図をご参照ください. オシロのFFT画面を見ながら高調波が最も小さくなるように調整してみました.調整後の信号波形とFFT結果です. これで高調波は–44dBc以下(THD換算で0.85%程度)ですが,波形をよく見るとまだ非対称性が残っています.回路の歪率を測るような信号源にはできませんけど,入門レベルの増幅回路(例えばトランジスタ1石アンプとか...