ラズパイのデスクトップをxfceで構築
(承前)
ラズパイのデスクトップ環境を標準ではなくxfceで構築する手順についてのメモです.対象はRasPi 400/5,ベースとなるDebianはbookwormです(Pi 3/4でもできるかもしれませんが,未検証).
- Raspberry Pi ImagerでmicroSDXCにRasPi OS LITEを書き込みます.ホスト名,ユーザ名・パスワード,無線LANはここで設定しておきますが,ロケールと言語だけはUK/en-GBのままにしておきます.そうしないと文字化けで後が大変になります.
- 上記で作成したmicroSDXCをラズパイに挿入して起動します.無線LANより速い有線LANがあるのなら接続しておきましょう.
- raspi-configを起動してファイルシステム領域をSDXCカードいっぱいに拡張し,リブート
- 下記を実行します:
- sudo apt update
- sudo apt upgrade
- sudo apt autoremove # 不要パッケージがある場合のみ
- sudo reboot
- 続けて下記を実行します:
- sudo apt install fonts-ipaexfont fonts-vlgothic fbterm
- VLゴシックは好みで他のモノスペース日本語フォント(IPAゴシックやTakaoゴシックなど)に変更して構いません.VLゴシックについては,後から本家の最新版に差し替えた方が良いと思います(あ゛,本家のサーバ証明書が期限切れになってる!)
- sudo apt install xserver-xorg xfce4 xfce4-goodies network-manager-gnome
- sudo systemctl get-default を実行して graphical.target となっていることを確認
- そうなっていない場合は sudo systemctl set-default graphical.target を実行
- sudo dpkg-reconfigure lightdm を実行
- sudo update-alternatives --config x-session-manager を実行
- /usr/bin/startxfce4 となっていることを確認
- sudo update-alternatives --config x-window-manager を実行
- /usr/bin/xfwm4 となっていることを確認
- ここでraspi-configを起動してロケールをja-JP:UTF-8に変更
- リブートします
これでxfce環境になっているはずです(うちではPi400/Pi5とも一発でOKでした).GUI環境になっていない場合は,lightdmの起動に失敗しているかもしれません:/etc/lightdm/lightdm.conf を開いてLXDE関係のものがあれば,全てコメントアウトすると良いかもしれません.
続けて,ホーム以下のフォルダ名を英語表記に変更します:
sudo apt install xdg-user-dirs-gtk
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
ログアウト・再ログインしてホームフォルダにある日本語の「デスクトップ」フォルダは削除します.
Pi5でマウスポインタが消失・出現を繰返しチラつく場合は,設定>ウィンドウマネージャー(詳細)>コンポジット処理 で「コンポジット処理を有効にする」のチェックを外します(cf. https://forums.raspberrypi.com/viewtopic.php?t=361313#p2167690).
これで出来上がり.あとはchfnコマンドでフルネームを設定したり,各自で必要とする設定やパッケージのインストールをしてください.私は/etc/apt/sources.listにbookworm-backportsも設定し,backportからlibreofficeとkicadをインストールしています.TeX LiveもDebianパッケージではなく,本家をインストール.