RasPi OS Lite trixieにXfceデスクトップ環境を構築

2025-10-15: 最終fix
2025-10-09: Pi400での作業結果を反映させた修正
2025-10-08: LXDE関連ファイルの削除を追記
2025-10-07: Initial release

Mac使いなので,ドライブやフォルダはデスクトップの右から配置したいし,ウィンドウのボタンは左配置にしたいし,画面下からDockのようにパネルが出ないと...

ラズパイのデスクトップ環境を標準ではなくXfceで構築する(LiteにXfceを載せる)手順についてのメモです.対象はPi 4/400とPi5/500,ベースとなるRasPi OS Liteは先日リリースされたtrixie版です.

実はbookwormの時と同じようにやっていたらハマってしまい,Forum公式Newsの記事を読んでようやく重力ポテンシャルの井戸から抜け出すことができました(^^;

手順です:

  1. Raspberry Pi ImagerでmicroSDHC/SDXCカードにRasPi OS LITEを書き込みます.ホスト名,ユーザ名・パスワード,無線LAN,ロケールのタイムゾーン(Asia/Tokyo)とキーボード(jp)を設定しておきます.
  2. 上記で作成したmicroSDXCをラズパイに挿入して起動します.無線LANより速い有線LANがあるのなら起動前に接続しておきましょう.
  3. raspi-configを起動してファイルシステム領域をSDXCカードいっぱいに拡張,無線LANのロケールもJPになっているかどうかを確認・設定して(Imagerで設定しても反映されていない気がする)リブート
  4. 下記を実行します:
    • sudo apt update
    • sudo apt upgrade
    • sudo apt autoremove # 必要に応じて 
    • sudo reboot
  5. 続けて下記を実行します:
    • sudo apt install xserver-xorg rpd-x-core xfce4 xfce4-goodies network-manager-gnome
      • rpd-x-coreをインストールすることが大事
  6. sudo systemctl get-default を実行して graphical.target となっていることを確認
    • そうなっていない場合は sudo systemctl set-default graphical.target を実行
  7. sudo dpkg-reconfigure lightdm を実行
  8. sudo update-alternatives --config x-session-manager を実行
    • /usr/bin/startxfce4 に変更
  9. sudo update-alternatives --config x-window-manager を実行
    • /usr/bin/xfwm4 に変更
  10. sudo nano /etc/lightdm/lightdm.conf で[Seat:*]の内容を赤文字のように修正(自動ログインしない設定)
    • greeter-session=lightdm-gtk-greeter
    • greeter-hide-users=true
    • user-session=xfce
    • #autologin-user=<username> # コメントアウトするか,削除
    • #autologin-session=rpd-x # 同上
  11. ここでraspi-configを起動してロケールをja-JP:UTF-8に変更
  12. リブート(これでXfceになっているはず)
  13. LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update を実行(ホーム以下のフォルダ名を英語表記に変更)
  14. sudo apt remove lxterminal pcmanfm openbox openbox-lxde-session systemsettings を実行
  15. sudo apt autoremove を実行(LXDE及びKDE関連のものをおおよそ削除:xdg-user-dirs-gtk-updateも削除されますので,フォルダ名の英語化は削除以前に行うこと)
  16. ログアウトして再ログイン
  17. /home/<username>/デスクトップ(/home/<username>/Desktopではない!)を削除

これで一応は出来上がりです.私はここでpiclone(SD Card Copier)をインストールしてSDカードの内容を外付けSSDに移し,SSD起動に変更しました(raspi-configでの起動順序変更は未実施).あとはchfnコマンドでフルネームを設定したり,各自で必要とする設定やフォント,パッケージのインストールをしてください.私はMac使いですので,Macと同様の外観と操作感になるよう設定し,常用ツールはほぼMacと共通にしています.なおlibreoffice,kicad及びngspiceは/etc/apt/sources.list.dにtrixie-backports.sourcesを設定してbackportsから,TeX LiveもDebianパッケージではなく本家をインストールしました.原ノ味フォントをTeX以外でも使えるように,githubからダウンロードして手動インストールしています(他にもIPAex,みかちゃん,TeX Gyre,Inconsolata等をDebianパッケージから,VLゴシックを本家からインストール). 

デスクトップ左下に置いている時計はbuici-clockです.Macのデスクトップには福猫クロック(fClock)を置いています.